レインツリーの国(バリアとコンプレックスについて)
テストが終わりました(ダブルミーニング)
ということでちゃんと更新します。今日は有川浩さんの『レインツリーの国』です。
本当は『図書館戦争シリーズ』について書こうと思っていたんですけど、別冊一巻目の甘々な感じに私の心が耐えられず。。。(笑)
砂糖を吐きながら読んでいるので気分転換にこちらについて先に書きます。(普通にネタバレなのでご注意ください)
簡単にお話しの流れついて書くと、自分の思い出の本について感想が書かれたWebサイトを見た男性がその管理人に連絡を取り、そこから色々な壁を乗り越えて愛をつないでいく物語です。
そして、読み終わった私の感想は「勉強になるなあ」ということでした。その勉強になった2点についてお話ししようと思います。
①失聴者と一纏めにしない
この本を読んでまず驚いたのは、失聴者の症状にも伝音性難聴と感音性難聴など、細かくその症状と対処方法が分かられていること。さらに驚いたのは、自分がこのことや耳に障害を抱えている人について何も知らなかったことです。
2020年のオリンピックに向けてバリアフリーが進んでいると巷では頻繁に聞きます。確かに、物理的な面では正しいのでしょう。しかし、世間の理解の面では果たしてそうでしょうか?
昔よりも確かに進んでいる面もあります。ただ、まだ十分ではありません。感音性難聴か伝音性難聴かで対処も違います。しかし一般の人から見れば一緒のように見えてしまう。感音性難聴の方に大きな声で話しても、効果がない場合が多いです。しかもそれで「せっかく気を使って大きな声で話してあげたのに」みたいな風に思われてしまうこともあります。
なんでも知ってるなんてそんなことは無理だ。
それはそうです。しかし、このような知識がない故のすれ違いはとても悲しいことだと思います。保健の授業でもっと時間をかけて理解を深めさせるとかは難しいんですかね。。。
②人によってコンプレックスを感じるものは違う
2点目はこれです。最初自分は中途失聴を患ったひとみに対して、伸が思ったように、「どうしてそれを隠すのか」「何故それをコンプレックスに感じるのか」と思いました。
しかし、読み進めていくにつれひとみのコンプレックスの所以も少しですがわかるような気がしました。
人によってコンプレックスを感じるところは違います。側から見たら一見不合理に見えるような事でも、その本人からしたら大事なことだしその背景にはそれだけの人生経験があります。無闇に否定してはいけないと思います。
もちろん不合理な認知は正してあげたほうがその人のためになるかもしれません。しかしそのためには充分な信頼関係、適切な言い方が必要です。
言いたくなったことをグッとこらえて、まずは肯定から入ってあげる方が良いのではないでしょうか?
長々と生意気なことを言いましたが、もしこれが誰かの目に触れてプラスであれマイナスであれ何か感じることがありましたら、コメントをいただけると幸いです。
次は図書館戦争シリーズか伊坂さんの作品について書くと思います。